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生産と販売の意識共有は財産 農業共済新聞2013年3月

  • 先日、高知県香南市夜須町のエメラルドメロン生産者のご家族と、
個人的に親睦の機会を得た。
普段からお付き合いの深い産地で、ブランドの立ち上げを担った方のご家族とご一緒した。

    



    産地形成の経緯や苦労、病虫害との闘い、仲間の事、恩人の事、
メロンへの愛情とお客様への感謝の気持ち…。
よく話し、よく食べ、笑い、思い、そして飲んだ。
こういう産地での機会は、販売者にとって掛け替えのない時間であり、
また、仕事への何よりの活力となる。

    

我々はその立場上、生産者の方々、買って頂くお客様の双方に「お願い」をし、
またそれぞれに満足を提供することで成り立っている。
しかし、普段の販売現場では、お客様の方だけに、
意識が向いている時間が多いことも事実だ。



    もちろん、多くの選択肢の中で選ばれ、そして買っていただく事で初めて、
生産物が商品となり消費となり消費されて生業が成立する。
その過程の情報が、特に対面販売が少なくなった現状では、
産地に伝わりにくくなっている。



    お客様が何を望み、どう選択し、どのような機会にどう使い、
どこに満足(或いは不満)を感じるのか、
どうすれば末永く愛される商品として育っていくのか、
そうするには産地としてどう対応するのか・・。

    

ある産直市場で、エメラルドメロンのブランドネームが、
割に無造作に使われているように見えた。
産地が自身で気が付いていない財産の活用を、
生産現場、販売現場が意識を共有すれば、
生産者同士の関係が非常に良好な夜須町の
三つのフルーツ「トレ・フルッタ」は、
(ルナピエナスイカ、エメラルドメロン、フルーツトマト)
間違いなく地域の活性財となるだろう。